情報活用基礎 第3回(4月24日)


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情報活用基礎ワークシート(4月24日)解答例

表計算ソフトExcel

Microsoft Office に代表されるような,ビジネスで良く利用されるワープロ・表計算・作図・プレゼンなどのアプリケーションソフトを一つにまとめたパッケージをオフィススイートという.

ソフト名 機能
Microsoft Office Word  ワードプロセッサ(文章や表の作成)
Excel  表計算ソフト(入力したデータに対して様々なデータ処理やグラフ作成を行う)
Power Point  プレゼンテーション・ソフト(学会や会議での発表スライドを作成)

今日は,この中から特に表計算ソフトExcelを選び,基本的な使い方を学ぼう.

起動

画面下方のクイック起動バーの右端にある「>>」をクリックし「Excel 2016」を選ぶ.
【起動時に何か聞かれるが,デフォルトのまま OK でよい.】

終了

メニューから「ファイル」>「閉じる」とする.
【作成したファイルに名前を付けて保存することもできる.ファイルの管理については次回学ぶ.】

ヘルプ

メニューから「ファイル」を選び,画面上方にある「?」をクリック. (あるいは F1 キーを押してもよい.)

基本的な用語の解説
セル
数字や文字を入れるマス目のこと.
シート
縦横のマス目にセルを並べたもの.
行番号、列番号
シート上のセルは、行番号と列番号を使って指定する.例えば A列1行目のセルは「セルA1」と呼ばれる.また,セルの場所をアドレスといい,「セルアドレスがA1のセル」などと呼ぶ.
ブック
シートを何枚か組み合わせてブックと呼ぶ.通常,このブック単位でファイルに保存する.
シートタブ
シートの左下にあるタブ.ブック中の複数のシートを切り替える時に使用する.
アクティブなセル
セルをマウスで選択(カーソルを合わせて左クリック)すると,そのセルが黒枠で囲まれる.これを「アクティブなセル」といい,この状態でキー入力を行うと情報が入力される.
入力行
シートの上方にある横長の欄.アクティブなセルの「本当の」中身が表示される.直接入力も可能.気をつけてほしいのは,「入力行」に表示されている内容がアクティブセルに対して定義された本当の内容(関数の定義)であり,マス目に表示されているのは,その関数の値にすぎない,ということである.

練習課題1

データの入力

まず,Excel を立ち上げると表示される「空白のブック」をクリックして作業用の入力シートを準備する.そして,セル A1〜A8 に次の数値を順次入力せよ.

2
3
5
7
11
13
17
19


総和

セル A10 をクリックしてアクティブにする. そして,セル A10(もしくはシート上方にある入力行)に,「総和」を表す関数 SUM を用いて

=SUM(A1:A8)   (←「A1からA8までの数値の総和を計算せよ」という命令)

と入力する.そして Enter キーを押す.最終的に A10 セルに 77 が表示されることを確認せよ.

平均

セル A11 をクリックしてアクティブにする. そして,「平均」を表す関数 AVERAGE を用いて

=AVERAGE(A1:A8)   (←「A1からA8までの数値の平均を計算せよ」という命令)

と入力する.そして Enter キーを押す.最終的に A11 セルに 9.625 が表示されることを確認せよ.

標準偏差

セル A12 をクリックしてアクティブにする. そして,「標準偏差」を表す関数 STDEV を用いて

=STDEV(A1:A8)   (←「A1からA8までの数値の標準偏差を計算せよ」という命令)

と入力する.そして Enter キーを押す.最終的に A12 セルに 6.390562 が表示されることを確認せよ.

正規偏差=((データ)ー(平均))/標準偏差

A 列のデータを正規化したデータを B 列に作成してみよう.

まず,セル B1 をクリックしてアクティブにする. そして,「正規偏差」を表す関数 STANDARDIZE を用いて

=STANDARDIZE(A1, A11, A12)   (←「平均A11と標準偏差A12を利用してA1を正規化せよ」という命令)

と入力する.そして Enter キーを押す. 最終的に B1 セルに -1.19317 が表示されることを確認せよ.

以下,同様の入力を B2, B3, … に繰り返せばよいのだが,同じような手入力操作を繰り返すのでは,いかにも芸がない.何とかもっと簡単に入力する方法はないものだろうか?

上で述べた「入力行」の説明から,データ A2, A3, … の正規偏差を計算するには,

★ B1(の定義式)をそのまま B2, B3, … に『コピー』,すなわち
  B1セルをアクティブにし,その際,セル右下に現れる四角いボックスを下方にドラッグ

すればよいと考えるかもしれない.ところが実際にこれを実行すると,例えばセル B2 は

=STANDARDIZE(A2, A12, A13)

となってしまい(番号が自動的に一つずれてしまう!),計算に失敗する.
(本当に失敗するかどうか,上記操作 ★ を実行して確かめてみよ.)

そこで,この問題を回避するために,『絶対セル参照』というテクニックを用いることにする.

まずセル B1 をアクティブにし,現在入力されている定義式

=STANDARDIZE(A1, A11, A12)

を表示する.そして,ここに登場する相対アドレス A11,A12 を,それぞれ絶対アドレス $A$11,$A$12 で置き換え,

=STANDARDIZE(A1, $A$11, $A$12)

と書き直す.(記号 $ は絶対行および絶対列を意味する記号であり,コピー操作を行っても,その後に記載されたアドレスは変わらない.)そして Enter キーを押すと,上と同様,B1 セルに -1.19317 が表示される.

以上の準備の後,セル B1 右下の四角いボックスを B8 までドラッグしてみよ.今度は B2〜B8 に正しい計算結果が現れる.

偏差値=(正規偏差)×10+50

皆さんにとっては「正規偏差」より,上式で定義される「偏差値」の方がなじみが深いでしょう.そこで応用として,C 列に偏差値を計算してみて下さい.

練習課題2(オプショナル)

余裕があれば,テキスト3.6節(p.36)に紹介されている Microsoft Office トレーニングセンター を訪問し,より詳しい使い方を学ぼう.

確認テストの実施

作業の終了

作業が終了したらログアウトし,ディスプレイの電源を切る.計算機本体の電源は切らない.