| 2006年12月20日(水)12:00〜13:00 | |
| 講演者: | 金子 和雄(大阪大学) |
| タイトル: | 第6Painleve方程式の任意パラメータを含むモノドロミ可解な解 |
| 場所: | 大阪大学理学部 E301/303 |
| アブストラクト: |
パンルヴェ方程式は,今から約100年位前に発見された
2階非線型常微分方程式であり,
その発見は2種類の方法による。一つはフランスの数学者 Paul Painleve (1863-1933)
と弟子 Gambier によるもので、当時知られていた指数函数、対数函数、超幾何函数等の
超越函数とは別の、全く新しい超越函数を見つけ出そうという動機から、動く分岐点を持た
ない,2階の非線型常微分方程式を分類した。その結果,求積可能なもの、線型方程式
に帰着されるもの、楕円函数を解にもつものを除くと, PI, PII,...,
PVI の
6種類のいずれか
に帰着されることを発見した。もう一つはほぼ同時期(1905年)に,ドイツの数学者 R. Fuchsが、
パラメータ t を含む
有理函数を係数にもつ2階線型常微分方程式のモノドロミが, t に依存しない
ための条件---モノドロミー保存変形---から第6パンルヴェ方程式 PVI を発見した。
このモノドロミー保存変形理論は、現代におけるパンルヴェ方程式の研究において一つ
の主流となっている. Painleve方程式の一般的な解は超越函数となるが, 含まれているパラメータが特別な値を とるとき, 梅村の古典解と称される特殊解の存在が知られている. 今回は この古典解を超えて, 第6 Painleve方程式のパラメータが任意の値を取る時, 対応する 線型方程式のモノドロミが 計算可能な解---モノドロミ可解な解---について, 原点の周りで (1)有理型な解, (2) √tのべき級数で表される解, (3) m√t (m は2以上の自然数)のベキ級数の形で表される解 について述べる. |