微分方程式セミナー


2017/6/9(Fri)

16:30--18:00 数学教室 大セミナー室(E301)

星埜岳

大阪大学 理学研究科

Space-time analytic smoothing effect for a system of nonlinear Schr\"odinger equations

非線型シュレディンガー方程式系の初期値問題について時空間変数の解析的平滑化効果を考える。解析的平滑化効果とは得られた解が任意の経過した時刻において実解析的となることである。これを示すために方程式の線型部分と可換なガリレイ生成作用素と擬共形生成作用素の解析ベクトルとして解を構成する方法を用いる。この方法に従うと初期値に指数減衰性の条件が課される。擬共形生成作用素の非線型相互作用項への働きに関する評価式がN. Hayashi and K. Kato, 1997やT. Ozawa, K. Yamauchi and Y. Yamazaki, 2005において示されているが、この評価式は解の存在時間Tを係数に持ちTが十分小さい場合に成り立つ。その後、H and T. Ozawa, 2016はゲージ不変な巾型非線型項が擬共形巾p=1+4/nを持つ場合は生成作用素のライプニッツ則が成り立ち、上記の評価式にTが現れないことを発見した。これによりp=1+4/nはL^2の臨界巾とも同じなので上記の解析ベクトルの函数空間におけるL^2臨界でのSDGEが初めて示された。 本講演では擬共形生成作用素のライプニッツ則を剰余項を含む形で提示する。それにより上記の評価式のTに関する条件が緩和され、p=1+4/nを境目に変わる事がわかる。