談話会


2017/6/12(Mon)

4:30--5:30 E404

大島 芳樹

大阪大学大学院情報科学研究科情報基礎数学専攻

実簡約Lie群の表現の指標と軌道の方法

Kirillovによって1960年代に導入された軌道の方法とは、Lie群の既約ユニタリ表現とLie環の余随伴軌道とを関連づける理論である。余随伴軌道とはLie環の双対空間へのLie群の自然に定まる作用に関する軌道であり、シンプレクティック多様体になる。 ベキ零Lie群の場合、既約ユニタリ表現の指標、表現の誘導・制限は、軌道の言葉で完全に記述できることが知られており、ユニタリ表現論は軌道の方法を通してよく理解されている。一方で、一般線形群GL(n,R)や不定値直交群O(p,q)などの非コンパクトな実簡約リー群についても、軌道の方法によるユニタリ表現の理解が試みられているが完全にはうまくいっていない。この講演では非コンパクトな実簡約リー群について、無限次元の既約ユニタリ表現の指標が軌道の方法によってどのように捉えられるかをお話ししたい。