4次元トポロジーセミナー


2017/6/9(Fri)

17:00--18:00 理学部 b棟 b342/346

門田 直之

大阪電気通信大学工学部数理科学研究センター

曲面上の曲面束の符号数について

曲面上の曲面束のオイラー標数は底空間とファイ バーのオイラー標数の積で表される. 一方, 符号数では同様の結果が得られない(有向閉曲面の符号数は0であることに注意). 実際, 符号数が0でない曲面上の曲面束の例は小平邦彦先生とAtiyahにより独立に与えられた. それ以降, 様々な例が構成されている. Meyerの結果から, 曲面上の曲面束の符号数は4で割り切れる. さらに, ファイバーの種数が3以上のとき, あるhとnが存在して, 種数hの底空間上の曲面束で符号数が4nとなるものが存在することが知られている. そこで, ファイバーの種数がgで符号数が4nとなる曲面上の曲面束の底空間の種数の最小値をh_g(n)とおく. また, nを無限に飛ばしたときのh_g(n)/nの値をH_gとおく. Bryan-Donagiはgとnが散発的な値のとき, h_g(n)を決定し, さらにgが偶数のときのH_gの上界を与えた. 本講演では, より体系的にh_g(n)を決定する. さらに, gが奇数のときのH_gの上界を改善し, Bryan-Donagと類似の値を与える. 講演では, 上記の結果のより深い背景と曲面上の曲面束を構成する技術について紹介したい.