低次元トポロジーセミナー


2017/6/20(Tue)

10:30--12:00 数学教室 新セミナー室(D505)

石橋 典

東大数理

On a Nielsen-Thurston classification theory on cluster modular groups

曲面の写像類群について, その各元がelliptic/reducible/pseudo-Anosovという 3タイプに分類されることはよく知られている。 また、曲面の双曲構造の変形空間であるTeichmuller空間は閉円板へと自然にコ ンパクト化され(Thurstonコンパクト化)、上記のタイプはこの閉円板への自然な 作用の固定点性質により特徴づけられる。以上はNielsen-Thurston理論とよばれ る。 一方で、曲面の写像類群およびTeichmuller空間はFock-Goncharovらによって quiverに付随するクラスターモジュラー群およびクラスターアンサンブルという 代数的な概念へ一般化された。これらは(高次)Teichmuller理論、半単純代数群 のBruhat胞体の関数環の理論、ダイマー模型など数学/物理のさまざまな分野で 現れる構造を抽象化したものである。 本講演ではNielsen-Thurston理論に類似の3タイプをクラスターモジュラー群に 対して定義し、クラスターアンサンブルへの作用の固定点性質との関係について お話ししたい。