幾何セミナー


2017/7/31(Mon)

13:00--14:30 E404

後藤竜司

大阪大学 理学研究科

Scalar curvature is moment map in generalized Kahler geometry

ケーラー幾何学には、その背後にシンプレクティック幾何の枠組みがあり、 ケーラー多様体のスカラー曲率がモーメント写像であること、そしてまた、ベクトル束上のアインシュタイン・エルミート接続のモジュライ空間がケーラー商として得られることはよく知られている. ケーラー幾何学の拡張として、一般化されたケーラー幾何学が近年導入され、ポアソン構造、双エルミート幾何学、非可換代数幾何などと関連しながら、研究が進展している. 一般化されたケーラー幾何学においては、レビ・チビタ接続が定義されず、さらに曲率の適切な定義すら無いという状況であったが、この講演では、 非退化スピノルを使い、一般化された接続に関してモーメント写像の観点から"曲率”を導入する. すると、モーメント写像の枠組みが自然に適用され、一般化された接続に対してアインシュタイン・エルミート条件が得られ、そのモジュライ空間は モーメント写像による有限次元のケーラー商として得られる. さらに、一般化されたケーラー多様体にたいしても、標準束に入るcanonical な一般化された接続の曲率としてスカラー曲率が構成され、モーメント写像と一致することが示され、スカラー曲率一定の一般化されたケーラー多様体のモジュライ空間が有限次元のケーラー商として構成される. ケーラー・リッチソリトン、Co-Higgs 束、ポアソン・モジュールなど、アインシュタイン・エルミート条件を満たす一般化された接続の例についても議論する.