整数論保型形式セミナー


2017/10/13(Fri)

16:30--17:30 数学教室 新セミナー室(D505)

南出 新

京都大学数理解析研究所

グロタンディーク・タイヒミューラー群と関連したある直積分解について

nを2以上の整数, Xを有理数体Q上の射影直線引く3点, X_nをXのn次 配置空間, HをX_nの幾何的基本群とします.

よく知られているように, グロタンディーク・タイヒミューラー群 GTは, Hの外部自己同型群Out(H)のある部分群と同一視され, また, この同一視の下, X_n/Qに付随した(忠実な)外ガロア表現の像を 含みます. この事実を踏まえると,

GTは(数論的対象である)Qの絶対ガロア群の(Out(H)内における) ``純組み合わせ論的・群論的近似物''となり得るか,

という問いは興味深い問題です. 本講演では, Out(H)が, GTと対称 群の直積に分解する --- 従って, GTは(入れ物である)Out(H)と 殆ど同じである --- という結果を紹介したいと思います. また, この直積分解の存在の応用として, GTの簡明な純群論的特徴づけが 得られる, ということも説明したいと思います.

本講演は, 星裕一郎氏, 望月新一氏との共同研究に基づきます.