談話会


2017/11/13(Mon)

16:30--17:30 E404/406/408

川又 雄二郎

東京大学数理科学研究科

極小モデル理論と導来圏

極小モデル理論は双有理写像を使って標準因子を減少させていき、最小値(極小モデル)を求めるプログラムである。滑らかな射影的多様体の標準因子は、連接層の導来圏に対する Serre 関手として圏論的に把握することができる。そのため、標準因子を変えない双有理変換 (flop など)には導来圏の同値が対応し、標準因子を減少させる双有理変換 (flip など)には導来圏の埋め込みが対応すると予想される。 前者の予想はいくつかの場合に肯定的に解決されるが、その証明方法はそれぞれに興味深い数学につながる。ひねくれ対象のモジュライ空間を構成する方法、幾何学的不変式論の変形を使う方法、傾斜対象を使って非可換代数に結びつける方法などである。これらの結果を解説する。