確率論セミナー


2018/1/20(Sat)

13:30--14:20 数学教室 大セミナー室 (E404)

安富 健児

立命館大学

Standard Borel space と $\sigma$-free Boolean algebra と Kolmogorov の拡張定理

Standard Borel space 自身は良い位相(Polish空間)から誘導される可測空間として定義される. 「regurar conditional probabilirty の存在」や「無限直積の存在(Kolmogorovの拡張定理)」など有限集合上の確率空間では自然に成り立つが一般の確率空間では成り立つとは限らない, いくつかの主張が, Standard Borel space 上の確率空間では成り立つ. その意味でStandard Borel spaceは良い可測空間である. 「良い位相から誘導される」よりももっと直接的にStandard Borel spaceの「良さ」を捕まえたいというのが動機であり, Standard Borel spaceは $\sigma$-free Boolean algebraに他ならなず, 自由とは良いものであるというのが最近私が到達した解答であり, 今回の話題である. 実際, ここで登場した自由とは忘却関手の左随伴として与えられ, 圏論の一般論(あるいは代数系の帰納極限を構成する標準的手段)の「左随伴による余極限の保存」と「集合の圏の完備性」の帰着としてKolmogorovの拡張定理を捕えることができる.