幾何セミナー


2018/5/21(Mon)

13:00--14:30 阪大理学部数学教室E404

糟谷久矢

大阪大学理学研究科数学教室

Techniques of Constructions of Variations of Mixed Hodge Structures

Hodge structureとはコンパクトケーラー多様体のコホモロジーに現れるある種の対称性です。Mixed Hodge structureとはその拡張であり、コンパクトでない複素代数多様体のコホモロジーや基本群あるいは高次ホモトピー群などに現れることが知られております。 一方、ケーラー多様体の複素解析的な変形族を考えると、それらのコホモロジーに現れるHodge structure達は複素幾何学的に意義深い変化をすることがグリフィスにより見出されました。これを契機に、このようなHodge structure達の"良い変化"をVariation of Hodge structure(VHS)と名付け盛んに研究されて来ました。

今回の講演ではVHSの拡張であるVariation of "Mixed" Hodge structure(VMHS)について考えます。VMHSはこれまでに代数的にシステマティックに理解する手法が与えられて来ましたが、私はより幾何学的に理解したいと考えております。本講演ではサリヴァンの1-minimal modelを用いてVMHSを構成するテクニックを紹介したいと思います。これは主張の上では既存の結果に非常によく似てますが実は大きく異なる点を持っていることを説明したいと思います。

参考文献:

H. Kasuya, Techniques of Constructions of Variations of Mixed Hodge Structures. Geom. Funct. Anal. 28 (2018), no. 2, 393--442.