確率論セミナー


2018/5/29(Tue)

16:30--18:00 数学教室 大セミナー室 (E404)

浜口 雄史

京都大学理学研究科

BSDEs driven by cylindrical martingales with application to approximate hedging in bond markets

金利マーケットや商品先物市場では、フォワードカーブのランダムな時間発展挙動を連続関数空間上の無限次元確率過程として記述する手法が用いられる。このモデルでは形式的に非加算無限個の取引可能財が存在するため、ボンドの満期を表す区間上の符号付測度に値を取るポートフォリオを考えることとなる。本講演では、無限次元マーケットにおけるクレームのヘッジに関連して、無限次元マルチンゲール(連続関数空間上のcylindrical martingale)により駆動するリプシッツ型BSDEの解の存在と一意性を示す。さらに、この解が対応する有限次元BSDEの解によって近似できることを示す。これにより、近似的完備な無限次元マーケットにおけるクレームの形式的なヘッジ戦略が、有限次元部分マーケット(非完備)におけるFollmer-Schweizer分解、すなわち局所リスク最少戦略の極限として得られることが従う。