スタッフ

中村 博昭 (Hiroaki NAKAMURA)

Email nakamura(@math.sci.osaka-u.ac.jp をつけてください)
研究分野
Research
整数論
Number theory
キーワード
Keywords
ガロア群と基本群
Galois groups and fundamental groups
居室
Office
理学部 B420 (豊中キャンパス)
Science building B-420 (Toyonaka campus)
URL http://www.math.sci.osaka-u.ac.jp/~nakamura/

知りたい量をxとおき、xが満たす方程式を立てて解くことは人類が何千年も前から受け継いだ数学の伝統です。2次方程式に続き、3次4次の方程式に解の公式があることはイタリア・ルネッサンスの時代にカルダノやフェラーリによって公けにされましたが、5次以上の方程式に累乗根による解の公式がないこと、そして累乗根で解けるための必要十分条件は、19世紀になってからようやくアーベルやガロアの活躍で解明されました.このガロア理論の現代版が私の研究のメインテーマです. ガロア群の概念は20世紀に入るとグロタンディークにより「数論的基本群」の概念に拡張され、代数的数のガロア群と位相幾何的なループのなす基本群の間の緊密な相互関係の発見(ベリーの定理)を契機に「遠アーベル幾何」という分野が生まれました。そこには代数曲線やそのモジュライ空間の被覆の系列の制御という重要な問題が横たわり、さらに深い数論的現象が立ち現れることが伊原理論により明らかになっています。 有理点や定義体に関わるディオファントス問題やガロアの逆問題、アソシエーターと呼ばれる非可換級数の性質を調べる問題など多岐にわたる分野が絡み合って活発に進展しているのみならず、関係する古典的な代数的数論や保形関数論の奥行きは深く、また応用する現代的な数論幾何学の間口も広いので勉強が大変ですが、重要な未解決問題も数多く残されています。少しでも解明に向けて前進したいと考えています。